兵庫県芦屋市にある英語塾「さくら塾」さんにインタビューさせていただきました。
2008年の開校以来、さくら塾には幼児から社会人まで、幅広い年齢の生徒さんが通われています。
様々な生徒さんを受け入れる理由の1つに、斎藤さん自身が歩んできたキャリアから「人をサポートする仕事」そのものに関わりたいという意思が見られました。
斎藤さんは英語を教えることを通じ、「学び」からどんなことを生徒さんたちに伝えていきたいと考えているのでしょうか。
さくら塾のレッスンの特徴やこだわりについても、じっくりお話を伺いましたので、その様子をレポートします。
英語経験豊富なオーナー自身の転職経験をバネに芦屋市に英語塾を開校
── 最初に、英語塾を立ち上げようと思ったきっかけを教えていただけますか?
英語塾を開校する前のこと、初めて就職した頃にさかのぼってお話ししたいと思います。
私は大学を卒業後、外資系の金融会社に入社したのですが、仕事内容が合わないと感じ、転職を考えました。
1番初めに勤めた会社は、アメリカの企業でした。
転職を考える際に、一旦外資系に勤めるとその後も外資系の道を歩く、みたいなところがこの業界にはあって、2つめの会社もアメリカの企業に就職しました。
配属されたのは広報という部署だったこともあり、本格的に英語を使わなくてはいけない羽目になりまして・・・。
── それまで英語が得意だったわけではなかったのですか?
私の世代だと、英語というのは高校・大学受験のために、紙面上での単語や文法などの勉強が中心でした。
あまりスピーキングやライティングに関してやってこなかった、というのが正直なところです。
ですので、実際にこの広報の仕事をするとなると、今までの英語の知識では全く強みにならなかったんですね。
それでもう慌てて、27歳から本格的に英語を自分で勉強し始めました。
仕事をするために追われて、必死に英会話やライティングを勉強しましたね。
その甲斐もあって、昇進・昇格の機会もいただきました。
この会社では10年以上勤めていましたね。
その間に、結婚・出産と自身のライフイベントもありました。
それで大体40歳ぐらいまで英語で仕事してきたのですが、ほどなくその企業が「日本社を縮小する」という判断を下したんです。
大変やり甲斐のあった仕事でしたが、「もうこの会社にいても仕方ない」と思い、最後の転職をすることにしました。
そうしてオランダ企業の大阪支店に就職が決まったのですが、子どもは当時まだ2歳でしたから、自分の両親に同居してもらって、子どもを預けて働いていましたね。
その頃の日本は、女性が子育てしながら誰かのサポートなしに働くことはかなり難しい。
そういう時代だったんですよね。
── 今よりやりにくい部分があったでしょうね。そんな中でも仕事を続けてこられたのですね。
仕事をするのは好きでしたから続けたかったんです。
それでようやく波に乗った!と思った頃に、今度はその会社が別の外資系企業に買収されて、なんとリストラされたんです。
42歳のときに完全失業。とても落ち込みましたよ・・・。
せっかく今までとても努力をしてきてキャリアを積み上げたつもりだったのに、会社がなくなったらもう何も残らない。
ですので次の道を考えた時に、また「会社に就職」では駄目だと思ったんです。
会社は異動もあるし、リストラもあるし、潰れることだってある。
常にそういったリスクに晒されるよりも、自分でビジネスをやろう!と考えたのですが、自分に何ができるのか、すぐには思いつかなかったんですよね。
それで、まずは色々勉強してみようと思い、最初にキャリアカウンセリングの勉強をしました。
自分がキャリアに翻弄されてきたのもあり、興味があったんです。
そうして国家資格であるキャリアカウンセラーの資格を取って、同時に自分ができることを見つめ直すと、「私は英語が使える」と自信を持って言える。
また、私は神戸大学の教育学部で学んできたので教員免許も持っていました。
「キャリアカウンセリングができる」「英語ができる」「教えることができる」
そう振り返ると、「子どもたちを国際人に育てるお手伝いができるのかな」と思えたんです。
それで「さくら塾」を開校することにしました。
── 今までの齋藤さんの努力の結晶が「さくら塾」となったのですね。
ええ、それが2008年のことです。
さくら塾というネーミングは、たまたま家の近くにきれいな桜が咲いていたんですね。
なんだか桜って前向きな気がして良いなと思い、この名前にしました。
── 教室名に「塾」と付けたのはなぜですか?
人が学ぶところだから「塾」とか「寺子屋」なのかな、と考えました。
子どもも大人も集まって学べる、そういう塾にしようと思って始めました。
さくら塾の英語レッスンは1対1のマンツーマン
── さくら塾にはどんな生徒さんが通っていますか?
小学校受験を目指す小さい子どもさんから、小学生・中学生・高校生・社会人まで幅広く来ていただいています。
社会人の方だと、会社員として働きながら、「もう一度大学院に入って勉強したいです!」という方もいますし、「課長昇進のためにTOEICの試験がある」というビジネスパーソンの方。
海外との取引を任されている営業の方だと「英語でプレゼンできるようにビジネス英語を教わりたい」という方もいます。
開校時から、年齢問わず様々なニーズの方が集まってこられたので、クラスを作るよりも、さくら塾は「1対1で向き合うサービス」としました。
それで英語のレッスンやキャリアカウンセリングなど、どんなサービスを提供するにしても、私が1対1で向き合って、1時間を1コマとして予約制にして始めました。
そうしたら、ありがたいことにどんどんと生徒さんやクライアントが増えていったんです。
「自分が得意とすることを求めてくれる、接点のある方って結構たくさんいるんだ」と知り、とても嬉しかったですね。
1日1コマを想定していたら、5~6コマ埋まる日が次第に増えてきまして、2008年の開校から今で14年ほど。
今も同じようなスタイルでやっています。
── どんな要望にも応えたい。そんなお気持ちでいらっしゃるのでしょうか?
そうですね。出来る限りお力になりたいと考えています。
でも、たとえば TOEFL の非常に高いレベルの試験を受けたいって言われた場合は、私の守備範囲を超えるので、その場合は正直に私では難しい旨をお伝えしています。
その方にとって的確な方が私の知り合いにいましたら、もちろんご紹介させていただきます。
英検や TOEIC 対策コースなど多彩なレッスンコースが魅力!
── 先程のお話の続きになりますが、斎藤さんの守備範囲や、さくら塾のレッスンコースを教えて下さい。
英語のレッスンに関して、わかりやすく英検で例えると、英検5級から準1級までを守備範囲にしています。
学年や年齢は問わず、基本的に1対1の英語レッスンを提供しています。
英検や TOEIC の対策コース、内部進学対策コース、大学受験コース、学校の定期テスト対策コースなどご要望に合わせて様々なレッスンがありますよ。
── 色々なコースがあるのですね。ちなみに「内部進学対策コース」とはどういうものですか?
私立の学校に通っている生徒さんは、大学まで内部進学をするためには、英検や TOEIC である程度の級やスコアを出さないと内部進学の推薦書がもらえない。
つまり大学に行けないという場合もあるんですね。
ですので、そういった生徒さんのレスキューをマンツーマンで行うコースです。
また学校の定期テスト対策コースに関しますと、これからはスピーキングが入ってくるテストも増えてきます。
ですので、このコースはスピーキングの部分を含め、学校英語全体をカバーするものとしています。
── これからの学生さんはますます英語が必須となりますよね。大変ですが頑張ってほしいです。
そうですね。今の学生さんに求められる英語力は、年々ハードルが上がっているように感じますのでぜひ頑張って欲しいです。
それから2年前の2020年より、新たに「帰国子女」専用のコースもつくりました。
今海外に住んでいて、近いうちに日本に帰国予定の子どもたち向けのレッスンです。
親御さんの仕事の都合で、小学校あるいは中学校の時期を海外で過ごしているけれど、海外赴任が終わって日本に戻って来る計画のある人たちがいますよね。
やはりそういったご家族は、帰国子女枠を持つ私立の中学校や高校へ編入することを希望されることが多いです。
日本でも国際色豊かでバイリンガルとして通用する環境を求められています。
でも、その帰国子女枠の受験の際には必ず面接があるんですね。
小学生とか中学生の帰国子女のお子さんであれば、日常会話も英語でペラペラに喋れるんですが、いざ「面接」となると勝手が違います。
入学・編入の面接では、自分の夢やビジョンであるとか、それに対する自分のプランというものを筋道立てて話さないといけないんですね。
12歳のお子さんでもそれを求められます。
そういった面接にはやはり対策が必要ですので、当校のレッスンコースとして作りました。
これにはもう世界中からアクセスがあります。
── さくら塾には、状況やニーズに合わせた様々なレッスンがあるのですね。
その他にも、ご要望次第でグループレッスンだったり、通信添削サービスなどもありますので、適宜ご相談いただけたらと思います。
さくら塾のおすすめはネイティブ講師とオンラインでつなぐブレンドレッスン
── 先程の「帰国子女」のコースはオンラインレッスン、ということになりますか?
そうです。Skypeを通したオンラインサービスで世界中からお問い合わせいただいています。
多いのがやはりアジア圏からですね。
インドネシア・中国・シンガポールからのアクセスも多いですし、アメリカやヨーロッパ圏にお住まいの方も受講いただいています。
海外に駐在中のお父様・お母様からよくご相談頂くのが「日本に帰ってきた後どうしよう」「外国で6年過ごしちゃって、子どもはインターナショナルスクールに通っているけど、日本語が弱いんですよね」というご不安です。
日本の私立学校の帰国子女枠に編入するにも、英語のライティングテストがありますし、作文もあります。
そういった自信のない部分に対し、オンラインで個別に対策レッスンをしています。
国によって時差もありますが、日本時間で早朝5時くらいからでも対応していますよ。
── 帰国を控えたご家族にとって、このサービスは大変貴重ですね。
実はこういった帰国子女のための入学面接対策レッスンって、世の中にはすでに存在はしていたんです。
従来は、駐在先の地元でサポートを受ける方がほとんどでした。
インドネシアならインドネシアの日本人学校などでこういった面接対策レッスン等のサービスがあるんです。
ただ地元の日本人学校の先生は、編入する先の学校をリアルに知らないので個別性の高い対策ができません。
その点、さくら塾は芦屋にあり、芦屋国際という中・高一貫のパブリックスクールについてよく存じ上げています。
「芦屋国際中学に入学したい」とした時に、当校では芦屋国際中学に入るための特徴や問題の傾向とかを分析し尽くして、リアルに近い内容でサポートができます。
関西圏だと他に、関西学院大学の千里国際中等部・高等部への対策も対応できますよ。
── そういったサービスを求めている方にとって、ピッタリのサービスですね。
さくら塾は年齢問わず、英語で困ってらっしゃる方を個別にきちんとサポートしたいというところから始めました。
ですので、生徒さんのニーズに沿ったサービス・レッスンをこれからも提供し続けていきたいと思っています。
── さくら塾の特徴といえば、他にどんなところがありますか?
実は、さくら塾開校から軌道に乗るまでの最初の3年ぐらい、大学で英語の非常勤講師をしていた時期があったんです。
母校である神戸大学でたまたまそういった講師募集をしていたので、ダメ元で応募してみたところ、前職や前々職のキャリアを見ていただいて採用いただきました。
その同時期に、Skypeで英会話を提供している日本の会社“QQ English”さんというサービスを知りました。
この QQ English は、フィリピンのネイティブに近い人たちから個別に英会話レッスンを受けられるというサービスなんです。
実際に使ってみても非常に素晴らしいサービスでした。
このサービスを活用して、学生さんたちにより良い英語教育を提供したい。
そう思って大学側にお願いし、QQ English のサービスを導入した授業も行うことができました。
QQ English のサービスを使った授業では、大学の生徒さんの英語力も目に見えて向上し、私としても大変貴重な経験となりました。
そうして QQ English のサービスは、さくら塾の方でも大いに活用しています。
英会話を本格的にやりたいという生徒さんがいれば、QQ Englishさんのオンラインレッスンを「私と一緒に」受けていただくというサービスを提供しています。
── あえて斎藤さんも一緒に受けるのはなぜでしょうか?
英会話初心者の人がネイティブ講師を前に2人きりになると、どうしてもコミュニケーションの断絶が起こってしまうんです。
ネイティブ講師の方は基本的に日本語が理解できません。
つまり意思疎通がうまくできないせいで、効果的に学べないという難点があるんです。
であればバイリンガルの先生にしたらどうか、と思われるかも知れませんが、そうすると日本の学生さんが安心しきってしまい、学ぶ姿勢に甘さが出てきます。
本当のグローバルコミュニケーションというのは、全く日本語がわからない相手とコミュニケーションしていかないといけないものです。
「わかってもらえているはず」「日本語を使っても大丈夫」という気持ちで臨んでも、英会話上達というゴールは遠くなる一方です。
ですので、やはりネイティブ講師とくっつけた上で間に私が介入し、もし本当にコミュニケーションの断絶が起こったら生徒さんに「後で」フィードバックします。
── 斎藤さんの介入は「後で解説」という流れなのですね。
そうです。会話・コミュニケーションの途中に入って通訳するわけではありません。
最初、25分間のネイティブとのレッスンを受けていただいて、私が同時にモニターし、後ほど35分間で私から生徒さんへフィードバックする。
フィードバックの際に「先程なぜ断絶が起こったのか」を解説したり、「あの時はこういう風に言うとより良く通じます」とキーフレーズをご紹介したりとか。
そういった解釈を付けて合計1時間のレッスンを作っています。
これがものすごく効果的で、皆さん英会話がとても上手になるんですよ。
やはり餅屋は餅屋と言いましょうか。
ネイティブはネイティブに任せないといけないところと、理解につなげることは別とします。
こういったサービスを「ブレンドレッスン」と言いますが、このブレンドレッスンを提供しているのは、さくら塾の特徴だと思います。
── 生徒さんの英会話上達に向けて、素晴らしいサービスをより良くカスタマイズされているのですね。
代表講師が思う英語上達のポイントは生徒自身のやる気
── 長らく英語塾をしてきて、昨今の英語教育についてどのように考えられていますか?
もう10数年と英語塾をやってきまして、英検取得の年齢が年々低年齢化してきていると感じます。
特にこの芦屋という地域は、教育に関心の高い地域なんです。
英検と聞くと、普通は小学生後半から5級、4級と上がっていくものだとイメージされると思います。
英検協会でも「高校3年生で英検2級取得を目指しましょう」とありますが、この地域は「英検2級を小学校6年生で!」と希望される方が多いです。
でもこれはなかなか大変な話でもありましてね。
英検2級レベルだと、英語のテストを超えて「知識のテスト」でもあるので、世の中の時事に絡めた問題も多くあります。
ですので、知識レベルとして中学生・高校生ぐらいの年齢にならないと、解答するにもかなり難しいんです。
たとえば、地球温暖化という事柄に関して、小学生が論じられるでしょうか。
── それを英語で、ですよね。かなり難しそうですね。
そうなんです。年齢相当の知識レベルと英検2級という目標が乖離しているんですね。
ですが「それでも英検2級を取りたい」と思われるご家庭が多い地域なんです。
英検早期取得のため、保護者の方たちも相当努力されていて、幼稚園の頃からインターナショナルスクールに通わせたり、公立の幼稚園とダブルスクールで英会話教室に通っていたり。
中には、小学1年生からプライベートティーチャーでネイティブ講師を付けてたりと、大変熱心に英語教育を取り入れています。
── なるほど。芦屋という地域の特性がよくわかりました。
そういった中で「子どもに英検の2級を取らせるために頑張ってきたけど、駄目だったからさくら塾さんでお願いしたい」というようなお声かけをいただくんです。
「小学生で別に英検2級は取らなくていい」「それほど急がなくても良い」というご意見もあるかもしれませんが、私は応援したいなと思っています。
でもこの「応援したい」という気持ちの真意は、子どもたちが英検2級を取る以前に、小学校6年生に対して「英検2級を取るための知識」を伝えたいからなんです。
「地球温暖化って何?」を英語で教えてあげたい。
「食品ロスって何ですか?」と聞かれたら、SDGs・Sustainable Development Goalsの話をしてあげたい。
「SDGs という世界が目標に掲げている17のゴールがあるよ」と英語で教えてあげたいんです。
英検2級はあくまでも目標であって、そこへ至るまでのプロセスを色々と教えてあげたいので、私は力を注ぎたいんです。
当校で「英検2級取得コース」とありますが、実際のレッスンでは“Let’s talk about Food loss”というように、世界が今悩んでいる17の悩み事と目標、そういったことに関して英語で教えていく内容です。
だから保護者様には「英検2級はあくまでも取れるかどうかわかりませんが、さくら塾ではこういうことをやります。そういう方針ですがレッスンを受けますか?」と正直にお伝えしています。
今、ロシアとウクライナのことが非常に心配ですよね。
なぜあのようなことが起こるのかを、12歳でもきちんと理解できるようにしてあげたい。
ですからもう「10代からの論文教室」ぐらいに考えていただいて、世界的な問題について考えるアンテナを作り、その先に英検があったらいいんじゃない?というスタンスでいてもらえると嬉しいです。
── 目先のゴールではなく、その過程や未来に向けたレッスンをされているのですね。
そうですね。だから宿題1つにおいても、強制的にこちらが決めることはしません。
さくら塾は、宿題に関して割と早い段階から「自分で決めてください」とお願いしています。
もちろん話し合いをしながらですが、自分で何を宿題でやってくるかメニューを組んでもらいます。
極端な例をあげると、たとえば英語が嫌いで、成績が落ち込んだので親から言われて仕方なく塾に来ているお子さんもいます。
もちろん最初は塾に行くのもイヤイヤなんですよね。
でも私が全く強制をしないので、この塾は「宿題もなくて楽」だと思って来るんです。
そういった様子であれば、私は生徒さんに「私はあなたのお父さん・お母さんからお金をいただいてあなたと向き合っているんだけど、成績についてどう思う?」というお話しをします。
── 「宿題やってきてね」とか「頑張ろうよ」という声かけではないのですね。
いただいているレッスン料に見合うレッスンをしていきたいですし、保護者様に後ろめたくないレッスンをしたい。
こんな風に直接言いたくなるのをグッと我慢して「Win-Win にならないと皆が辛いんだけど、どう思う?」と生徒さん自身に考えてもらいます。
そうして生徒さんから「じゃあ宿題ってやった方がいいのかな?」という言葉が出たら「単語を覚えた方が成績上がるんじゃない?」というようには答えます。
ですが最終的にはやはり本人に決めてもらう。
そうして生徒さん本人が決めた宿題を、次来たときに「できませんでした」となるのが2回続いたら、レッスンの提供は終了です。
「自分で決めたことができなかったら、お互いに辛いよね」と話をして、「1回お休みしましょう」とします。
その後は、自分で決めた宿題ができた時点で予約を取っていただきます。
当校はフリーレッスン制、いわゆるクリニック形式なんです。
予約が空いていれば受けられる仕組みにしています。
だから自分で決めたメニューをこなして、「先生、宿題終わりました」「ここまで単語テストされても大丈夫です」となったら予約を取っていただくようにしています。
どれだけ間が空いても構わない。そういうフリーレッスン制なんです。
そうすると、保護者様が「この子はそんな緩さだったら絶対予約を取らないで放置するから、1週間に1回強制的にレッスンしてください!」とおっしゃるんですね。
でもそこはかたくなに、お願いしています。
「それは意味のないことなので、本人が約束したことができたら予約を取ってもらってください。それがたとえ月1回でもいいんです。そうすることで、本人がどういうふうになっていくか見ましょう」と伝えます。
こうお伝えして、生徒さん本人が宿題をこなして大体月3回ぐらい予約が入れられるようになったら、それは成功していることになります。
── 保護者さんもやっと少しは安心できますね。
いえ、そのタイミングでも保護者さんには「今は大事な時。もう少しできっと成績が上がるから、あともう少しだけ見守ってあげてください」と言って、お子さんに「予約取ったの?」「宿題やったの?」と言わないようにしてもらっています。
親の言いなりにならない。親は干渉しない。自分で決める。
これが私はとても大事だと思うんです。
「そんなの塾じゃない!」と言われることもありますが、ご賛同いただける方にレッスンを提供していきたいと考えています。
あくまでも「本人の自主性を持ってでないと育たない」ということを、私なりに一生懸命お伝えしている次第です。
強制的なスタイルの方が良い場合は、そういったところに通っていただくよう、明確に線引しております。
当校では、親の干渉がなくなってから生徒さんが急に勉強しだして、英検2級を半年で合格したケースもあります。
内部進学がかかっている生徒さんで、2年かけても取れなかったところから大逆転。
これには生徒さん本人だけでなく、ご家族みんなが喜ばれて、私も本当に良かったなと思いましたね。
後日談として、その生徒さんはもう英検2級を取れたから塾をやめるのかなと思っていたのですが「準1級取りたい」と言ってくださいました。
── グッと堪えて見守った成果ですね。生徒さんの自主性を信じることが何より大事なんですね。
英語塾は神戸に1つ 芦屋に2つ!レッスン料を抑えた良質のレッスンを提供
── さくら塾で使っている教材はどういったものでしょうか?
基本的には学校で使っている教科書を持って来ていただいたり、英検であれば市販のもので十分です。
ですので、特別な教材を用意していたり、買ってもらうことはありません。
また、今はインターネット上に素晴らしい英語教材が無料で掲載されています。
それを上手く活用するだけで十分なので、レッスン料金以外に特別いただくお金はありません。
英検取得を目指す皆さんは、過去問題集などを持って来られたりしますけども、これから買う予定なら、教室にあるものでよければ貸し出ししています。
きちんと合格した子たちが「先生、もうこれ使わなくなったから置いとくね」と言って全て置いていってくれるんですよ。
書籍はどれも綺麗に使ってくれていて、「勉強したのかな?」って思うくらいのものです(笑)
── そんなあたりもエコと言いましょうか、SDGs な気がします。
確かにそうですね!
もちろん生徒さんから頂いた書籍は、念の為にアルコール消毒をして拭いてからお貸ししています。
貸出時に「書籍は持って帰ってもいいから、綺麗に使ってね」と伝えています。
そうしたら皆さん本当に綺麗に使ってくれるんですよ。
── 素敵なお話が聞けました。さて現在さくら塾の拠点は、斎藤さんのご自宅でしょうか?
今まで「阪急芦屋川教室」としていた私の自宅をメインとしていましたが、この度新しく「阪神芦屋教室」という大桝公園北隣りにメイン教室を構えました。
小さな一般住宅を2021年に取得しまして、教室用に綺麗にリフォームをして、この2022年から本部校舎になります。
さくら塾の本部校舎と看板を上げ、今後はグループレッスンのコマも少しずつ増えていく予定です。
あとはセルバエイコーン教室といって、時間単位で場所をお借りし、出張レッスンも行っています。
── そうしましたら、さくら塾のレッスンを受講できるのは3箇所あるのですね。
そうですね。といっても、さくら塾は私ともう1人の先生、あとは時々手伝ってくれるアルバイトの大学生の方だけで運営しています。
── 実質的に、オーナーである斎藤さんがメイン講師ということでしょうか。
そうなります。このようなコンパクトな運営体制で続けている理由は「利益を追求しない」ことです。
新しく本部校舎を構えましたが、それによってレッスン料を改定する予定はございませんので安心してください。
私自身、英語教育に携わることが生き甲斐だと思っているところもありますので、お月謝も多くいただかないようにしています。
── ではレッスン料金を教えて下さい。
1回60分のマンツーマンレッスンは、4,000円からとしています。
帰国子女コースの受講の場合、事前の準備や個別事由もありますので、1時間あたり5,000円としています。
グループレッスンに関しては、1回2,700円でご提供しておりますので、目標・目的別にお選びいただけますよ。
── さくら塾は、安心できる料金で心のこもったレッスンが受けられる。そんな魅力がたくさん詰まったお教室ですね。
芦屋市に住む英語初心者の方へのメッセージと体験レッスンの案内
── 最後に、これから英語を頑張りたい人へメッセージをいただけますか?
「一番大事なことはナレッジシェアリングです」とお伝えしたいです。
ナレッジシェアリングの説明するために、メジャーリーグのダルビッシュ選手のお話を引き合いにしたいと思います。
ダルビッシュ選手は自身の YouTube で、自分の魔球・秘球のノウハウを公開しているんですね。
「どうやったらナックルボールが投げられるのか」の技術の全てをです。
普通、他の投手の方に技術を盗まれたら、自分より強い投手が出てくるかもしれないという懸念がありますよね。
だから技術を公開するのはなぜだろうと疑問に思いました。
それについて彼は「誰かが自分の技術に追いついたら、自分はまた頑張れる」「自分がまたさらにすごい魔球を生み出そうともっと頑張るからさらに上達するんだ」っておっしゃったんです。
そうやってみんながみんな良いものを真似してどんどん進化すれば、さらにすごい投手が出てきて、自分もそれを追いかけられる。
結局みんなのためになるんだってことなんです。
向上心が素晴らしく、この話を聞いてとても感動しました。
そして私も少し通ずるところがあるなと思ったんです。
英語は使うより慣れてほしい。他の人の技術をどんどん真似して、上手になってもらいたいなと思います。
当校のレッスンでも、英語のライティングでは生徒さんの名前を伏せて全てコピーし、他の生徒さんのものを皆に配っています。
もちろん生徒さんの同意を得た上でですが、全員で他の人の技術を真似していく。
みんなでブラッシュアップして、互いに上手になりましょう!ということをお伝えしています。
── なるほど。みんなでレベルアップしていこうとする雰囲気のお教室なのですね。そんなレッスンを体験する方法はありますか?
体験レッスンは常に受け付けております。
体験レッスンをご希望される場合は、ホームページのお問い合わせから、もしくはお電話やメールでいただければこちらの方からご案内いたします。
どうぞお気軽にお声かけください。
── 本日はたくさんのお話をありがとうございました!
さくら塾の基本情報
教室名 | さくら塾 |
---|---|
所在地 | 1.芦屋市大桝町2-4(本部) 2.芦屋市西芦屋町8ー5(支部) 3.神戸市東灘区森南町1-5-1 甲南山手セルバエイコーン教室内(https://3rdplace.life/acornstudio/) ※3は出張教室 |
費用 | マンツーマンレッスン:4,500円程度/1時間 4名までのグループレッスン:2,700円程度/1時間 |
レッスン時間 | 平日:15時から22時 土曜:13時から17時 日曜:9時45分~12時15分 ※完全フリー予約制(クリニック方式) |
講師 | 塾長およびパートナー講師 |
オンライン授業 | 可能 |
営業時間 | レッスンの予約状況による 不定休 電話対応は9時から21時まで |
電話番号 | 080-3130-3612 |
公式HP | https://wwb.jp/sakuranomori2008/ |
さくら塾の位置情報
1. 芦屋市大桝町2-4(本部)
2. 芦屋市西芦屋町8-5(支部)
3. 神戸市東灘区森南町1-5-1 甲南山手セルバエイコーン教室内 ※出張教室
※ 取材時の情報を掲載しています。最新情報は直接、さくら塾へお問い合わせください。
キッズから大人まで幅広い英語学習ニーズに対応可能!さくら塾の取材後記
斎藤さんは今回のインタビューの中で、英語を教えることが「自分にとって最高の大きな趣味」ともおっしゃっていました。
目に見える「英検◯級合格」という目標に向かって、ひたすら勉強を教えるのではなく、物事の本質を伝えたい。
「何を教えるのか」だけでなく、「どのように教えるのか」をも重視したい。
斎藤さん自身が子育て経験者であるからこそ、日々心のこもったレッスンを提供されているのだと感じました。
さくら塾では英語のレッスンだけでなく、波瀾万丈なキャリアを積んだ斎藤さんならではの目線で、英語と人生とのつながりについても相談できるでしょう。
神戸・芦屋にお住まいの方で英語力を伸ばしたいと思ったら、まずは気軽にさくら塾へお問い合わせください。
取材日:2022年3月17日
取材/文:小原亜紗子
写真: さくら塾提供