奈良県香芝市にある英語教室「MamiEC 英語教室」さんにインタビューさせていただきました。
MamiEC 英語教室では基本的に子供向けの授業が行われており、大学生の TOEIC 対策として個人レッスンも行っているとのこと。
今回インタビューにご対応いただいたのは、MamiEC 英語教室の代表、植田朋子さんです。
もともと植田さんは裁判所にお勤めで「英語教室」とは全く異なる世界でご活躍されていました。
異業種畑だったとはいえ、仕事内容の中には通訳や翻訳など、英語に関わる部分は多かったそうです。
そしてあることをきっかけに、2012年より「英語を教える」という仕事へとシフトします。
1歩ずつ着実にものごとをすすめていく植田さんの人柄も含め、MamiEC 英語教室さんではどんなレッスンが提供されているのか、早速ご紹介します。
香芝市に英語教室を開校したきっかけは英語を教えることに魅せられたから
── まずは MamiEC 英語教室を開いたきっかけについて、お教えいただけますか?
私は元々、大学は法学部を専攻していまして、卒業後は裁判所で勤めていました。
裁判所の中では、普段の業務に加えて、英語担当としても従事していたんです。
たとえば外国人の方が来られたときの通訳や翻訳など、英語が必要なときに同席して説明したりなどですね。
非常にやり甲斐を持って働けていたのですが、英語が得意だということで、親戚から「ウチの子に英語を教えてくれない?」って言われたことがあったんです。
それでいざ教えてみると、「英語をきちんと教えたいな」って思いが湧き上がってきたんです。
きちんと教えるにはどうしたらいいか色々と調べましたら、アメリカの通信教育で英語教授法を学べる「TEFL 」に行き着きました。
TEFLとは英語を母国語としない人に、外国語として英語を教える英語教授法のことなのですが、その TEFL Diplomaコースを受講して、無事修了しました。
同時に挑戦し続けてきた TOEIC も900点を超えてきたので、これを機に「英語教室」としてやってみようと思ったんです。
まずは土日を使って友人の子どもたちに教えはじめました。
いざはじめてみたら、自分もどんどんこの仕事の魅力にハマっていく感覚がありましたね。
それで本業だった裁判所勤めから2012年に大転換して、もうすぐ10年になります。
── まさに大転換ですね。
そうですね。裁判所勤めの頃も英語を使って仕事をしていましたが、「英語教育」は全く違った畑だと思います。
英語はやっぱり使う本人自身でしっかり勉強し続けないといけないものだと思うんです。
だからこそ、これから英語を勉強する人に携わるなら「英語の基礎」となる部分をしっかり教えたい、という思いでこの英語教室を開きました。
── 本日は、植田さんの想いがつまったお教室のことが聞けそうです!
MamiEC 英語教室の子供向け英語レッスンはレベル別に5つのコースがある
── MamiEC 英語教室にはどんなレッスンコースがありますか?
基本的には、「これから英語を始めていきたい」というお子さん向けのレッスンを提供しています。
大人向けとしては、月に1回だけオンラインで勉強会を開催しています。
これは私自身も勉強者として参加するスタイルで、ワンコイン(500円)レッスンというかたちで行ってるんです。
一緒に TOEIC の過去問を説いたり、時事問題について学習したりと経験者向けのものです。
あとは、大学生以上の方の TOEIC 対策として、マンツーマンレッスンも行っています。
── ではこれから英語を始める、お子さん向けのコースを詳しく教えていただけますか?
はい、もちろんです。当校では Step1~5まで5つのコースがあります。
Step1のプレフォニックスコースについては、小学1年生もしくは年長さん向けとして、文字は使わないレッスンを作っています。
“Nursery rhyme”(ナーサリーライム)と言って、イギリスのマザーグース(童謡)を使い、「声」を通じて「音楽」を学ぶものです。
教材としては、Jolly Music(ジョリーミュージック)を使った「英語で遊ぶ」コースとなっています。
Step2は、小学2年生以上で英語を始めて習う方向けに作ったコースです。
Step3は小学3年生以上を対象として、英検5級相当の力をつけるコース。
Step4で英検4級相当、Step5で英検3級相当というようにレベルアップしていきます。
このように、Step1~5まで簡単にご説明しましたが、当校の1番の特徴としては、やはりStep2です。
Step2の1年目では、“Systematic Synthetic Phonics” という Jolly Phonics(ジョリーフォニックス)のプログラムを使って学習していきます。
“Systematic Synthetic Phonics” は、イギリスで国語の教科書としても多く採用されているプログラムの1つで、その効果も実証されています。
でもこれを日本でどう教えるかっていうところが、またちょっと難しいところなんです。
たとえば「座る」の “Sit” も、“Systematic Synthetic Phonics” では、単語を見てパッと読むのではなく、s、ǽ、t、“Sit” というように読みます。
これをブレンディングと言いますが、1個1個単語を、一生懸命ブレンディングしながら読んでいくんですね。
だからこの段階では、色々な知識を使って一生懸命読んでいく形になるので、1単語を読むだけでも大変なんです。
── なるほど。こういった基礎からしっかり学んでいくのですね。
でも実はフォニックスを使うと、英検と結び付けにくいという点もあるんです。
英単語の中には、フォニックスで読めないものも結構多いんですね。
これを “Tricky Words” と言いまして、フォニックスのルールに則らない発音の単語を指します。
ですので、その理解もできるように、当校の Step2ではフォニックスの学習の後、オリジナル教材のデコーダブルブックスを使って学んでいきます。
── オリジナル教材のデコーダブルブックス。どんなものか知りたいです。
英語教室の1番の特徴はオリジナル教材のデコーダブルブックス
── MamiEC 英語教室のデコーダブルブックスとはどういったものでしょうか。
フォニックスというのは音と文字の関係を学んでいくものなんです。
英語には典型的な音と文字の関係があって、一般的にはそれを「コード」と言います。
フォニックスプログラムによっても、このコードの呼び名は異なりまして、Jolly Phonics の場合は “Letter Sounds”(レターサウンズ) と言います。
このコードを判別しやすい= “Decodable” という意味と、フォニックスの知識で読みやすい単語を使って作った絵本をかけ合わせたものが “Decodable Books” です。
フォニックスから普通の本読みに繋げる橋渡しのような役目で、元々海外にはこの “Decodable Books” という種類の本があるんです。
── 海外の “Decodable Books” をそのままレッスンで使わないのはなぜですか?
フォニックスは、ネイティブの子どもたちが読み書きの最初の段階で学ぶものなんですね。
日本の子どもが「あいうえお」を最初に小学校で学ぶのと同じです。
海外の “Decodable Books” は、既に学んだフォニックスのルールを使って、ネイティブの子たちが自力で読めるように作られた「ネイティブ向け」の本です。
あいにく、まだ日本人向けのものがなかったので、私がオリジナルで作っています。
── 手厚いサポートですね。お手元にあれば、どんなものか少し見せてもらえますか?
たとえばこの “I live in Japan”.
“I” と “Live” は、もう私たちにとって普通の基礎単語と思いますよね。
でも実は Tricky Words なんです。上の青で書いてあるのがふりがなです。
“I” はフォニックスで言うと「イ」と言う単語なんですけど「アイ」と読まないといけないので “I live in Japan” となります。
── たしかに、そう言われるとルール通りではないですね。
子どもたちはこれだけでも読むのが大変で、一生懸命読むんです。
ネイティブ用の “Decodable Books” は単語量も多くて、文も長くて、それでいて基本単語はあまり使ってくれていません。
ですので、当校の生徒さんにはこういったオリジナルのデコーダブルブックスを作って、フォニックスを理解していき、ゆくゆく英検取得へ無理なく繋げるものとして使っています。
── 橋渡しの橋渡し、という部分を植田さんが補って作っているのですね。
そうですね。また絵に関してはやっぱり子どもが見るものなので、イラストレーターの方に頼んで、可愛くて絵だけでも惹き付けてもらえるようにしています。
この「アキタ」っていうワンちゃんはとても人気なんですよ。
── 確かにとっても可愛いです。音声はどうされていますか?
ネイティブの方にお願いして作っています。
デコーダブルブックスに限らず、当校のオリジナルの教材についても、音声に関しては全てネイティブの方にお願いして作っていますね。
MamiEC 英語教室 は子供の成長に合わせた英語学習を提供
── 日々のレッスンはどんな流れで進んでいきますか?
当校では、英語をはじめて学ぶ小学2年生から、基本的にクラス替えせず持ち上がりで進めていきます。
Step2を例にしたレッスンの流れですと、まずは「フォニックス一覧表」を活用し、Letter Sounds を1日に2個か3個学んでいきます。
まずは Letter Sounds をお話と音楽で導入していきます。
そしてブレンディングをする、セグメンティングをする、そして書くというフォニックスを教える流れがあるので、それに沿ってやっています。
1年目の半年ぐらいは、この Letter Sounds を学習するのが主になりますね。
途中で簡単なデコーダブルブックスを挟んでいきながら、という流れになります。
小学校で文法の概念を習いはじめた頃に合わせて、当校のレッスンでも英語の文法を教えていきます。
主語・述語など、すこし抽象的なことも言うことになるので、そういう意味で小学2年生ぐらいからのレッスンとしているんです。
── なるほど。ちなみに宿題などは出されていますか?
当校では「学習ノート」と「宿題ノート」と2冊のノートをお渡ししています。
宿題ノートは、最初の1年目だったら、たとえば Letter Sounds を実際に発音しながら書く、という宿題を出していますね。
宿題ノートに今回のレッスンで習ったこと、つまり復習を中心とした宿題をやってもらっています。
MamiEC 英語教室には生徒の理解度を高める3つのポイントがある
── 植田さんがレッスンで重要視していること・意識していることってどんなことでしょう。
やはり、1人1人の生徒さんをきちんと見ることですね。
当校は1クラス5人~6人までとしています。
これは、それぞれの生徒さんごとの理解度をきちんと見て確かめて、不確かなまま進めないようにするためです。
もう1つは、自分の中に色々な引き出しを持つこと。
それから「何回も繰り返す」。この3つが大事だと思っています。
── 3つのポイントの1つ、「色々な引き出しを持つ」とはどういう意味なのでしょうか。
子どもたちの理解を深めるために、多感覚にうったえる術と言いますか、様々な方法で教えるレパートリーを持っておくことですね。
たとえ話1つにしても、生徒さんの興味や性格などによって変えた方が理解しやすかったりします。
当校で採用している Jolly Phonics は、今までにない多感覚に訴えて学ぶスタイルなんです。
子どもによって「読むのが好きな子」「耳が良い子」「動きが好きな子」など、それぞれ得意分野・感覚が違いますよね。
ですので、その様々な感覚に訴えて教える、というのが Jolly Phonics です。
Jolly Phonics で得た「教え方のレパートリーをたくさん持つこと」と、自分の経験をミックスさせながら、これからもよりよいレッスンを提供したいと思っています。
「英会話教室は子供自身に選んでほしい」MamiEC 英語教室が考える英語教育
── 今の日本の英語教育について、どのように感じられていますか?
中学校の英語は2021年4月からとても難しくなったと言われています。
もしかしたら英語を全く習わずに中学英語にいくのは大変かもしれません。
実際に、中学校の教科書を見せてもらったら、「いきなりこんなレベル?」と思うような内容なので、やっぱり中学英語が難しくなっているのは本当だと思います。
私自身、英語教室の講師でありながら、中学生の子どもを持つ親なので、心配になる親御さんの気持ちもよくわかります。
ですので、苦手意識を持つ前に、早い段階で英語をやっておいた方がいいとは思います。
── 英語を始めるきっかけってどんな風に作れば良いのでしょう。
「どのプログラムがいいんだろうな」とか「どこの教室に通わせてあげたらいいんだろうな」と親御さんは非常に悩まれると思いますが、まずは気軽に色々な教室へ体験に行ってみてほしいです。
良いプログラムを使っていても、やはり先生との相性もあると思います。
それに通いやすいかどうかもポイントです。英語は粘り強く続けることが一番大事だと思っているので。
親御さんの意見もあると思いますが、まずは子どもさんに体験してもらって、子どもさんの意見を聞いてあげてほしいです。
── 子どもさん目線で、ということですね。
そうですね。子どもさんによって何が得意かは違います。
それこそ私は「Synthetic Phonics がいい」と思ってレッスンを提供していても、「あれ、これはなんだろう?」って思う子も中にはいると思うんですね。
だからまずは子どもさんに体験してもらって「どうだった?」って聞いてあげて、その子に合うところを探してほしいなと思います。
色々な教室を体験した中で、もしも子どもさんが「ここ(MamiEC 英語教室)がいい!」って言ってくれたら、私も嬉しいです。
子どもさん自身も「自分で決めた」感があって嬉しいと思うんですね。
そんな風にはじめてもらえたらと思います。
香芝市で英語教室をお探しの方へのメッセージと体験レッスンのお知らせ
── MamiEC 英語教室は少人数制のレッスンですよね。新しい生徒さんの受け入れは今も受け付けていますか?
当校では、先程申しましたとおり、基本的に持ち上がりのクラスとなります。
ですので年に1回、2022年4月に新しいクラスができるタイミングに向けての受け入れでしたら大丈夫です。
たくさんの生徒さんの受け入れはできませんが、随時、体験レッスンの申し込み・ご相談は受け付けています。
ご興味もっていただけたらぜひ1度体験にお越しください。
特に、ジョリーフォニックス自体が少し特殊ということもありますので、当校では必ず体験していただいてから決めていただいています。
── 体験レッスンはどのように申し込めばよいでしょうか?
お電話、メールどちらでもお気軽にお声かけいただければ、体験レッスンのご案内をさせていただきます。
2022年の春から始める予定の方だけでなく、「その次の年くらいにはじめたい」「早めに体験だけ行ってみたい」という方もぜひご連絡ください。
── 本日はありがとうございました。
MamiEC 英語教室 の基本情報
教室名 | MamiEC 英語教室 |
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所在地 | 奈良県香芝市真美ヶ丘(詳しくはお問い合わせください) |
費用 | 月額5,000円または6,000円 教材費年間3,000円 大人の英語勉強会は1回500円 |
レッスン時間 | 45分 |
講師 | 日本人講師 |
オンライン授業 | 通常は対面授業 単語学習,大人の英語勉強会についてはオンラインのみ |
営業時間 | 平日午後4:15-22:00(曜日によって異なります) 土曜 9:15-11:30(月1回) |
電話番号 | 080-8331-7285 |
公式HP | http://mamiec.com/ |
MamiEC 英語教室 の位置情報
※ 取材時の情報を掲載しています。最新情報は直接、MamiEC 英語教室さんへお問い合わせください。
香芝市で英語が学べるMamiEC 英語教室 の取材後記
MamiEC 英語教室さんのレッスンコースやオリジナル教材の数々は、几帳面で、努力を惜しまない植田さんの人柄がにじみ出るものでした。
英語が苦手な大人でも、おそらく “I live in Japan” は読めるかと思います。
しかし植田さんは「この1文だけでも、子どもは一生懸命になって読むんですよ」とおっしゃいます。
これを聞いて、2012年の開校以来、植田さんが生徒さん1人1人の目線に立って、気持ちに寄り添いながら教え導いてきたキャリアを感じました。
奈良県香芝市で、Jolly Phonics を使った英語を学びたい方は、ぜひ MamiEC 英語教室さんの体験レッスンを受けてみてはいかがでしょうか。
取材日:2021年11月30日
取材/文:小原亜紗子
写真:MamiEC 英語教室 提供