大人の英語塾イングリッシュ・ピカソ

愛知県豊橋市にある「大人の英語塾イングリッシュ・ピカソ」さんにインタビューさせていただきました。

大人の英語塾イングリッシュ・ピカソ(以下、イングリッシュ・ピカソ)は、元々は高校の英語教師だった杉浦俊一さんが代表を務める個人経営の英会話教室です。

海外一人旅と水彩画が大好きな杉浦さんは、旅行へ行く都度絵筆をとり、街の風景や自然の様子を描いているそうで、教室の壁には色彩豊かな絵がたくさん。

杉浦さんは「この絵を見て、英語や海外への興味を膨らませてもらえたら嬉しいです」と話します。

教室名に「大人の」とありますが、実は中学生・高校生も通うイングリッシュ・ピカソ。どのようなレッスンを行っているのでしょうか。取材した様子をレポートします。

会社員・高校の英語教師を経て大人のための英語塾を開校

── まずは大人の英語塾イングリッシュ・ピカソを開いたきっかけを教えていただけますか?

私は元々大学で英語を専攻していたほど、とても英語が好きでした。

でも大学を卒業して就職したのは、英語とは関係ない民間企業で、英語に触れる機会がほとんどなくなってしまいました。

もちろん仕事自体は楽しくて、やりがいも感じていましたよ。

でもこれは一生続ける仕事なんだろうか、という疑問もあって「どのみち辞めるなら早い方がいいか!」と2年で退職して、次は一番なりたくなかった教員を目指したんです。

── どうして教員は「一番なりたくなかった」のでしょうか?

いわゆる「学校の先生」というのに、若干批判的な部分があったと言いましょうか・・・。

なので教員になる気は全くなくて、大学でも教員課程は取っていませんでした。

でも会社を辞める段階で、次のステップを考えている時、逆に、自分が理想の先生と思える先生を目指せばいいじゃないのか?と思ったわけです。

ですのでそれからは教職課程を通信教育で受講し、2年ぐらいは勉強とアルバイトで必死でしたね。

おかげさまで高校の英語教師の採用試験に受かり、理想に燃えて、それからは教師一筋で定年まで務めました。

── 脱サラからの教師一筋。杉浦さんの思いの強さを感じます。

50代くらいからまた次の道をどうするか考え出しました。

幸い現職の時から色々なワークショップに参加したり、夏休みを使ってイギリスの語学学校に参加した経験があるので、これを生かして定年後すぐ、このイングリッシュ・ピカソを立ち上げたという次第です。

イングリッシュ・ピカソは会話を重視した英語力を鍛える教室

── 教室立ち上げ当初はどのような生徒さんに来てもらうことをイメージしていましたか?

最初から大人の方を対象に考えていました。長いこと高校生に英語を教えていましたので、心機一転、大人の人に切り替えようと思ったのが理由の1つ。

もう1つの理由として、長年高校生を教えてきて「学校の中では実践的な英語学習のチャンスがない!」と感じていた点です。

文法的なところは学校で徹底して行いますが、それが「話す」「コミュニケーションをとる」英語にはやっぱり繋がりにくい。

そういう現場を見てきて、この過程で英語を学んできた今の大人の方は、社会に出てきっと多くの方が挫折しているだろうと思ったんです。

だからこそ、その部分をお手伝いしたい!という気持ちが強くありました。ですから教室名に「大人の英語塾」と頭に付けたのです。

── 中学生や高校生の入塾希望があった際にはどうされていますか?

実は中学生・高校生の生徒さんもいます。教室をはじめてからちょうど私の孫が中学生・高校生になり、「孫にも英語を教えてあげようかな」というタイミングだったんです。

でも基本的には大人の方を対象にしている英会話教室だと思ってもらえたらと思います。

特にイングリッシュ・ピカソでは、「会話」に重きを置いています。日本の学生は少なくとも6年間ほど英語を学んできているのに「日本人は英語を喋れない」とよく言われますよね。

基礎は一通り学んでいるはずなのに、喋る練習が抜けて社会に出てしまうから結局喋れない・聞けないになる。

でもその「喋る」「聞く」練習を学校教育の中にたくさん取りこんでいけば、高いレベルを目指せるはずだと私は思っています。

英語が苦手でも大丈夫!英語初心者向けの短期レッスンあり

── イングリッシュ・ピカソにはどのようなレッスンコースがありますか?

レッスンのコースはとてもシンプルです。マンツーマンレッスン、グループレッスン、中学生・高校生等の学生向けレッスン、そして初心者の短期レッスンの4つです。

マンツーマンレッスンはその名の通り、私と一対一で、レッスンもオーダーメイドで作ります。テキストに関しても、生徒さんとご相談の上、適切なものを使用します。

大人の英語塾イングリッシュ・ピカソの教材

グループレッスンは、適宜日本語も使いながら、仲間と共に楽しく学ぶことを何より大切にしています。

中学生・高校生等の学生向けレッスンでは、中学校での英語学習を見据えて、小学6年生の受け入れも可能です。

中学生になると最大4人までのグループ授業で、主に学校の英語授業での不明点を補ったり、音読や自己表現で英語を声に出す機会を多く設けるなどして進めていきます。

高校生になると、家庭教師的に個人レッスンという進め方に移行しますよ。現在、英検2級や準1級に挑戦している人もいます。

必要に応じて1年前の学年の内容から学び直してみるなど、個人のペース・理解度を見ながら進めます。

── 初心者の短期レッスンとはどのような内容ですか?

英会話の入門編として新しく作ったコースです。社会人の方が「もう一度英語を勉強したいな」と思っても、何から手を付けたらいいかわからなかったりするでしょう。

ですのでまずは会話の基本である自己紹介ができるようになったり、趣味についてや、今日の出来事など、何気ないことを英語で話してみることからはじめてみませんか?という私からの投げかけです。

1レッスンは40分と短めに設定し、レッスン料も8回で18,000円、入会金もなしにしています。

英会話に対し、「自分にはハードルが高い」と思っている方に、ぜひチャレンジしてほしいなと思っています。

個人の英会話教室だからこそ安いレッスン料で75分の充実したレッスンが可能

── 先程ご紹介いただいたグループレッスンやマンツーマンレッスンについて、時間や料金についても教えてください。

大人のグループレッスンは1回75分のレッスンを月4回、月額8,000円(税込)でご案内しています。

マンツーマンレッスンも1回75分のレッスンで、月4回のレッスン料は12,000円(税込)です。

レッスン以外にも、リスニング課題を LINE で送ったり、あるテーマについて短い話を準備してくる課題など、各生徒さんに応じて出しますよ。

学生向けのレッスンは、中学生は1回75分のレッスンが月4回で月額6,000円(税込)。

高校生の教科書に沿った学習指導は1回70分のレッスンを月4回、月額10,000円(税込)でご案内しています。英検対策等の場合、マンツーマンで12,000円(税込)となります。

いずれも入会金はいただいていません。

── 大人のグループレッスンだと、1回のレッスンにつき2,000円、しかもレッスン時間が75分と長いですね。

レッスン時間は、たしかに他のお教室だと60分くらいのところが多いと思いますが、それだと少し足りないので75分としています。

生徒さんそれぞれが、自分のことをどれだけ英語で話せるようになるかは、やはり「自分の事・気持ち」を英語にのせなければいけません。

そしてその「自分の気持ち」をできるだけたくさん声に出す機会が必要です。

もちろんレッスンではメインとなるテキストは選定していますが、テキストに書いてある英文は「誰かが誰かのことを喋っている」もので自分のことじゃないですよね。

テキストに書いてあることはあくまでも「自分のことを言うため」に利用するツールでしかないわけです。

またイングリッシュ・ピカソのレッスンでは、英語でオリジナルのダイアログを作って、気候・季節・行事など身近なものを取り上げ、お互いに声に出して練習しあいます。英語の歌を歌うこともあります。What a wonderful Worldとかね。

こういったレッスンを日々行いますので、60分のレッスンでは足りず、75分設定としています。

コロナで始めたオンラインレッスン。その利点を最大活用

── ところでオンラインレッスンはどんな感じなんでしょう?

実は大人の方のほとんどが現在ではオンラインレッスンなんですよ。半分が以前は対面だったのですがコロナが流行し始めた2年前からオンラインに移行しました。

最初は年配の方などはパソコンの操作で苦労された方もいましたが、今はもう大丈夫です。コロナ期間中に始められた方は最初から「オンラインでお願いします」という方が多かったですね。

オンラインの利点、まず移動しなくていい。慣れると「これいいね」という方も。それとパソコン画面上でさまざまな教材を提示し、ホワイトボードを利用できるので、その場に応じた臨機応変なレッスンが可能なんですよ。

対面レッスンだと事前にプリントの形にして人数分用意するとか、映像などもパソコンの小さな画面を見せるか、大型モニターに映し出すしかないので大変です。

でもオンラインだと各自のパソコン画面に映し出されるわけですから便利ですよね。例えば最新の英語ニュースでも即座にネットの画面を映し出して解説できますから。

その画像やZoomのホワイトボードに私が書いたものをそのままスマホで写メを撮る方もいます。またこちらから後で送って差し上げることもあります。

大人の英語塾イングリッシュ・ピカソのオンラインレッスン

イングリッシュ・ピカソには中学生から70代まで幅広い年齢の英語学習仲間が通う

── 今現在、どのような生徒さんが多く通っていますか?

中高校生と大人の方が半々ぐらいですね。高校生になると、学習目的も個人差が出てきます。

たとえば「英検の2次対策」「スピーキングを強化したい」というように「プラスアルファで勉強したい」という意欲的な子どもたちもいれば、「学校英語に追いつけないから復習をメインに勉強したい」という子もいます。

ですので高校生からは個人レッスンに移行するのですが、経験上はやはり学習者同士の仲間意識というのは大事だとも思っているんです。

1人でやっているとどうしても孤独感と言うか、「駄目だな」「なかなかうまくならないな」と落ち込み、途中で挫折しそうになるんですね。

そうならないように、コロナ前までは「他にも同じような仲間がいっぱいいるよ」「一緒に学んでいる人がたくさんいるんだよ」と知ってもらえる機会として、パーティやレストランでのネイティブスピーカーとの交流会もしていました。

英語で歌を歌ったり、喋ったり、個人レッスンの人もグループレッスンの人も一緒に参加して、孤独感の解消や仲間意識を持っていただく。

あいにくもう2年ほど出来ていませんが、そのような機会もコロナが収まれば再開したいですね。

もちろん日々のレッスンでも、個人レッスンの方でもたまにグループレッスンに参加してもらうなど、要望次第で自由自在にアレンジできるようにしています。

月4回のレッスンの内、2回をマンツーマン、2回をグループレッスンで組み、その分レッスン料も差し引きさせてもらうなど、臨機応変に対応しています。

── 生徒さんそれぞれに一辺倒ではない学びを提供したい!という杉浦さんの気持ちが伝わりました。

また私は今でも高校の非常勤講師をやっているので、その繋がりでALT(Assistant Language Teacher)に特別ゲストで来てもらい、当校の生徒さんと会話してもらうこともしていました。

ネイティブの人と直に話すという経験を中学生にもさせてあげたい。英語をリアルに感じてもっと興味を持ってほしい。

コロナの状況が収まればまた色々とやっていきたいですね。

1人2役を演じるオリジナルレッスンで英会話の対話力が身につく

── 他にも「イングリッシュ・ピカソだからこそ」という特徴はありますか?

最近、大人のレッスンでやっているのは、英語の小噺を使ったレッスンです。とても短い英語の笑い話を題材に、会話力を鍛えています。

生徒さんそれぞれに小噺を選んでいただいて、落語のように1人で2役を英語で演じて発表してもらうような内容になっています。

やはりパフォーマンスをやるとなると、何回も繰り返し練習してペラペラに話せるくらいにならないと格好が付きません。

だから結構みなさん熱中して一生懸命練習してくれています。それがまたいい勉強にもなったりするんですよね。

1人2役を演じることにより、会話のリズムや言い回しなども一緒に身につくのでおすすめです!

── それは面白そうですね!

あと独自の工夫としては、私が海外に行った際に、現地で簡単なインタビューを試みていたことなどもレッスンに活用しています。

インタビューと言うと大袈裟ですけども、イギリスの語学学校でクラスメートのノンネイティブの英語教師たちに自国のことを喋ってもらったりしました。

また、イスタンブールのガイドボランティアをしている高校生に自己紹介とボランティアの内容を話してもらったこともあります。

そういったお宝、つまり「生の英語」を録音したものを、生徒さんにリスニング練習として聞いてもらうなどもしています。

語学学習は継続が大事ですから、みなさんが飽きないように、色々なレッスン材料を常に用意して、ワクワク感を持って臨んでもらえるよう心がけています。

── どれも他では聞いたことのないレッスン方法でした。

多分高校で教えているとき、教材作りに苦労したからでしょうね。英語が苦手な子に教える機会の方が多かったんですよ。

ですので現役のときには、海外で開催されるワークショップに参加したりもして、どのようにすれば生徒さんの頭や心にスッと入っていけるのか、「どうしたらわかりやすいだろう」と日々考えて挑み続けていました。

大人の英語塾イングリッシュ・ピカソ代表の杉浦俊一さん

もちろん、私自身も絵を描くのが好きだったり、何かを作り上げる事自体がとても好きです。

だから「授業を作る」という意味では、同じく創作の1つかもしれません。最近は「生みの苦しみ」が喜びに変わってきたように感じます。

── 教員時代に頑張ってきたことが全て今につながっているように感じます。

豊橋市に住む中学生から大人の英語学習者へのメッセージと無料体験のお知らせ

── イングリッシュ・ピカソでは体験レッスンの機会はありますか?

グループレッスンであれば、実際のレッスンに参加いただいて体験いただけます。料金は無料です。

マンツーマンの個人レッスンに関しては、その方の学習の目的・目標・好みがあると思いますので、面談という形でお会いして、今後のレッスンイメージをご提案させていただくようにしています。

無料のカウンセリングのような形になります。

── それでは最後に、これからもう一度英語を頑張りたい!と思っている方へメッセージをお願いします。

以前、生徒さんから「杉浦先生、英語難民って結構いるんですよ」と言われたことがあります。私も正直そうだなと思いますね。

学校の授業で成績が良くなかったから英語に苦手意識を持っている方、一念発起して英語を頑張っているけどなかなか上手くならない、とかね。

そうなるともう何から手を付けていいかわからず悶々としてしまう。だからこそ私はそういう方の力になりたい!と思っています。

「挫折してしまった」過去があるなら、今度は続けられる方法を一緒に模索しましょう。

ぜひ大人の英語塾イングリッシュ・ピカソで英語の楽しさを感じてほしいです。

── あたたかなメッセージをありがとうございました。

大人の英語塾イングリッシュ・ピカソの基本情報

教室名 大人の英語塾イングリッシュ・ピカソ
所在地 愛知県豊橋市牟呂市場町21-1
費用 6,000円~12,000円
レッスン時間 75分
講師 杉浦俊一
オンライン授業 zoomで可能
営業時間 9時から22時
電話番号 090-9191-7392
公式HP https://www.englishpicasso.com/

大人の英語塾イングリッシュ・ピカソの位置情報

※ 取材時の情報を掲載しています。最新情報は直接、大人の英語塾イングリッシュ・ピカソ へお問い合わせください。

豊橋のマンツーマン英会話「大人の英語塾イングリッシュ・ピカソ」取材後記

教室の壁に飾られた杉浦さんの水彩画の数々。 Zoom インタビュー中も、「綺麗だな、行ってみたいな」とつい見入ってしまいました。

杉浦さんが描いた景色も、別の時間、別の人が見ればきっとまた違って見えることでしょう。

海外へ行く際に、必ずしも英語力が必要とは限りませんが、せっかく行くなら現地の人と交流したり、その土地ならではの経験ができたら尚楽しめると思います。

それにはやはり英語の知識と会話力を日頃から鍛えておくのがベスト。

大人の英語塾イングリッシュ・ピカソでは、1人2役を演じる英語小噺レッスンをはじめ、杉浦さんの閃きたっぷりのレッスンが待っています。

英語初心者の方も、英語に苦手意識のある社会人の方も、ぜひイングリッシュ・ピカソで「会話」を重視した英語レッスンにチャレンジしてみてください。

取材日:2022年7月15日
取材/文:小原亜紗子
写真:大人の英語塾イングリッシュ・ピカソ 提供